発売から約一ヶ月が経ち、カスタムシャフトモデルの発売が始まったタイトリストTS2、TS3ドライバー。
話題のドライバーだけあっていい感じで人気を集めているそうです。
行きつけのショップ数件で聞いただけですが、TS2・TS3ともにだいたい同じくらい売れているそうです。
917の時はヘッド体積が440ccの917D3より460ccの917D2の方が多く売れたそうですが、今回はどちらも460ccということもあり、今の所大きな開きは無いそうです。
で、このTSシリーズ。TS2もTS3もめっちゃ飛ぶという触れ込みで、実際どちらも飛ぶのらしいのですが、僕はTS2がまったく打てませんでした。
なのでTS2の飛びが体験できず、悔しく思っていました。
クラブスペックとしては、同じシャフトなら重量も1gの差でほぼ同じだし、スイングバランスも0.5程度の差。
数値的にはほぼ一緒なのにまったく当たらない。。。
なんでだろうとずっと考えながら、原因を突き止めようと思い、再びショップへ試打しに行ってきました。
試打したクラブは、タイトリストTS2とTS3ドライバー。両方ともシャフトはフジクラのスピーダ エボ5 66gのS。
まずは普通に打てるTS3から。
ウォームアップかねて何度か打ってから計測。
どの打球もほぼストレートで平均キャリー250ヤード、トータル260ヤード。
最長はキャリー278ヤード、トータル286ヤード！アホみたいに飛んでます。
スピン量はどれも2500回転以下で平均2400程度。
弾道も中弾道でいい感じです。
それにしても打感と打音がサイコーに気持ちいい！
打つたびに欲しくなるドライバーです。
次に問題のTS2ドライバー。
何度か素振りしてから球を置いてスイング。
カシュッというしけた音とともに、地を這うような低ーい球が150ヤードほど。。。
もう一度打っても同じ。。。
打点をチェックすると、どの打球もフェースの下側にヒットしています。
ヘッドの下で、かつボールをトップ気味に打っているみたいです。
再度TS3に持ち替えて打つとパシーン！と気持ちのいい音とともにいい感じの球がでます。
やっぱりTS2が打てない。
で、店員さんに「なんでTS2はこんなに当たらないの？重さもバランスもほぼ一緒なのにどうして。」と聞いてみました。
そしたら、わかりました！
TS3が打ててTS2が打てなかった理由が！
すると店員さんは、TS2・TS3のドライバーを逆さにしてソールを天井に向けて言いました。
「こうやって見ると、ソールの形状が違うのがよくわかると思います。TS2はソールが平らでクラウンがソール後方に向かってキュッと上がっている。」
「TS3はソールは後方がクラウン側に丸くなっていて、おしりの部分がクラウン側に向かっています。」
と形状の違いを話し始めました。
さらに、「ウエイトの位置もソールの一番後方に配置してるTS2に対して、TS3はソールの後方より少し中に入ったところに配置してあります。」
クラブを床にソールして、、、
「ヘッド形状もTS2は後方が尖った三角形で、重心をフェースから遠ざけているのがわかります。TS3はヘッド形状もまるっこくそんなに重心が遠く無いのがわかります。」
「つまり同じヘッド重量でも、重心の位置が全く違うのです。」
「TS2は深くて低い重心、TS3は浅い重心。これがスイングとインパクト時のヘッドの挙動に影響を与え、当たる、当たらない、打てる、打てないになるのです。」
クラブの重心位置が
打てる、打てないに影響しているんです！
ほほう、、確かにヘッドをひっくり返してソールを天井に向けると、TS2のソールはほぼ平ら、対してTS3のソールは後方がクラウン側に向かってR状になっています。
重心位置が違うのはウエイトの位置から想像できましたが、ソールの形状がここまで違うとはちょっと驚きでした。
でも、重心位置がスイングにどんな影響を与えるのか、、、。
僕の浅い知識では、浅重心が強くて低い弾道が、深重心が優しく打てて高い球が出るといった程度の認識です。
店員さん曰く、「重心が深いと、スイングの遠心力と慣性モーメントで、インパクトにかけてヘッドが上を向いてロフトが増えた状態で入ってきます。そのため芯はフェースの高い位置になり、そこに当たるとロフトが増えているので高い球が出て、さらに重心が深い分直進性の高い球がでます。」
「重心が浅いと深重心に比べて遠心力と慣性モーメントの影響は小さいので、インパクトでもロフト増えず、芯もフェースの低い位置になります。なので芯に当たるとロフトが立っている分ロースピンで低くて強い球がでるのです。」と。
「お客さん（僕）の場合、アドレスの際クラブをソールしませんよね？そういうタイプの人はインパクトでフェースの下側にヒットする傾向があります。ソールをする人がフェースの上目にインパクトしやすい傾向があります。」
「なのでお客さんは、もともと打点がフェース下面に当たりやすい傾向なので、芯がフェース下目にある浅重心のTS3方が打ちやすいと思います。」
「フェース下に当てやすい人がフェース下に芯があるクラブで打てば良い結果がでやすいです。逆にフェース上方に芯があるクラブでは、クラブの芯を捉えていないので良い結果は期待できません。」
といったことを話してくれました。
補足:深重心はフェースの芯は上目、浅重心はフェースの下目に芯があるそうです。
うーん、なるほど、、、、。
あぁ、、、だからさっきTS2を試打した時、僕のスイングではフェースの下ばかりに当たっていたのか！
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ここで上の話を文字だけだとちょっとわかりにくいので、すごく適当ですがイラストにしてみました。
絵がヘタすぎてイラストにしても伝わってないかもですね。。。（笑）
要は、重心位置の差がスイングに多大な影響を与え、まるで違う結果をもたらしていたのです。
そう言われて振り返ってみると、前に使っていた917D2はシュアフィットCGがソールの真ん中付近にあり、重心位置が浅い方向にありました。
今使っているテーラメイドのM3も、Yトラックポジションでウェイトの一つをフェースから約1cm程度のところセットしてあり浅重心になっています。
もっと前にコレ打ちやすくてイイ！って思ったドライバーが、当時流行った？いや、テーラーメイドが大々的にロフトアップキャンペーンと称して飛ぶと提唱していた、浅重心でロフトアップのSLDRのSでした。（このドライバーで初めて230ヤード飛んで練習場のネットに突き刺さった感動は今でも覚えています。）
こうやってみると、僕には浅重心があっているのかもですね。
ってことで、この理論を踏まえて再度TS2を試打。
普通に打っても下目ばかりなので、今度はインパクトからフォローにかけてヘッドを低く長く出す感じでスイングしてみました。
するとどうでしょう。
今度はパシュンッ！と短くちょっとこもり気味の音とともに強めの打球が飛んでいきます。
計測をみると、キャリー230ヤード、ちょい左。
おぉ！いい感じ！
続けて何級か打ってみましたが、ヘッドをレベルに低く長く入れ右肩をターゲット方向に押し込んでやるイメージで打つと、さらにいい感じの打球がでることがわかりました。
いつもと違うスイングなのでヘッドスピートが落ちていますが、それでも最大でキャリー250ヤード、トータル258ヤード出せました。
ただ、打ち方が慣れないせいか、TS3に比べて球は左右に散っていました。でもねじれることはなく、まっすぐ左や右へ飛んでいくので直進性は高いです。
スピンが2800回転平均。たまに3000回転オーバー。ちょっと吹け上がる時があります。
でも、打てました！
店員さんに感謝です！！
で、ちゃんと打てた上でTS2とTS3を比べると、TS2の方が捕まりがよくて直進性がすごく高いです。
アスリート系でガツンと叩く人より、ヘッドなりに振れるスインガータイプな人に向いている気がします。
打感はちょっと弾き系、音はちょっとこもった感じがします。
打感、音は圧倒的にTS3ですね。
917D2が好きだった人はTS3の方がしっくりくるのではないでしょうか。
TS2はVG3より投影面積は小さいものの、それでもそれなりに大きいヘッドなのでやさしく打てると思います。
ちゃんと当たればまっすぐ劇的に飛ぶクラブです。
TS3は917D2よりやさしくはなっていますが、捕まりやすいというより捕まらないことはないって感じですかね。
右にすっぽ抜けることが減った気がします。でも叩いても左にいかない、そんなクラブです。
ロースピンの強弾道で飛んでいくので、風に強いと思います。
いずれにしても、どっちもそこはタイトリストなので、ゼクシオとかJDRとか、軽くてとっても捕まるクラブをイメージすると失敗します。
タイトリストとしては、断然優しくなっていますが、他メーカーも含めて考えると激甘ではないと思います。
今日の試打でやっとモンモンとしていたのが解消されスッキリしました。
クラブ重量が軽いとかバランスが軽いとかで打てないのなら理解できるけど、ほぼ同じなのになんで打てないのか、、、スッキリしました！
原因はクラブの重心！
ちょっとした違いがスイングにとても大きな影響を与えていました。
クラブは奥が深いと改めて感じた試打でした。
まぁこれだからゴルフは楽しいんですよね！
あっ、店員さんに、「なんで917にあった溝（アクティブリコイルチャンネル）をなくしたの？」って聞いたら。。。。
「あ、あれ、効果がなかったからだよ！！！！！」
と爆弾発言したのは内緒です！
では！
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