真っ黒な筐体で話題のcobra golfの2024年ドライバーDARKSPEEDシリーズ。
発表から約1ヶ月、やっと試打できたので超私的にレビューします。
試打クラブはXとLSの2機種。
ちなみに筆者のエースはコブラLTDX LS10.5°です。
直進性・高弾道・寛容性すべてを兼ね備えた DAKESPEED X
真ん中のモデルに位置づけされるDARKSPEEDは入れ替え可能なウェイトが2個に進化。
これにより弾道調整機能が大きく向上しこれまで以上に幅広い人に合うドライバーになりました。
ウェイトの効果は後述するとして、DARKSPEED Xの感想を端的にいうなら「直線高強弾道モデル」です。
凹凸の少ない三角ヘッド
ヘッド全体はマットブラック基調でソールの一部が艶アリの仕上げ。モデル名を表す「X」の文字がアクセントカラーの青。
実物は想像以上にカッコよいです。
ヘッド形状はヘッド後方中央がストレッチされた三角形タイプ。前々作の真ん中モデルであるLTDXよりもより三角形に近づいています。
おそらくエアロ性能を追求した結果だと想像できます。
コブラは年々ヘッドが三角形に近づいているように感じます。
一般的に美しいとされる洋ナシ系ではないので、この形は好みが分かれるとろです。
ヘッド体積は460ccと一般的。
全体的に凹凸が少なくつるんとして、フェースとクラウンの境界も角が落とされた丸い形状をしています。
各パーツの繋ぎ目もとてもきれいで工作精度の高さを感じます。
構えた感じは、わずかにオープンフェースでしょうか。
ヘッドを地面にポンと置いてもグラつかないので座りもよいと思います。
視線にあるものすべて黒なので、アライメントが取りにくいと感じる人もいるかもしれません。
ただ、フェースはしっかり見えるのでそこをうまく使えば問題ないと思います。
振り抜きの良さがアップ
前々作のLTDX比較で振りぬきやすさがかなりアップしています。
2つあるウェイトの重い方をソール後方にセットした状態でもお尻が垂れることなく安定した振りやすさを感じます。
そのおかげかヘッドスピードが出やすく、自分の想定以上にヘッドが走ります。
高弾道で直進性の高い弾道が簡単に打てる
弾道はねじれのない直進性の高い球質で、打ち出し角の大きい高弾道が簡単に打てます。
飛距離性能は前々作比較で4~6Yくらいアップ。
ヘッド性能の向上もありますが、曲がらないという安心感が思い切って振りに行ける結果ということもあると思います。
打感は弾き系ですが、前作エアロジェットよりは若干くっつく感じもあります。
エアロジェットは弾き系全開でボールがフェースに当たった瞬間にパンッて飛んで行く感じでしたが、今作は柔らかい打感のLTDXとエアロジェットの中間くらいでしょうか。
何球か打ってみても球がねじれずヘッドの向いた方向に真っすぐな球が出ます。
ヘッドの寛容性も高く、多少芯を外しても飛距離も方向性も暴れにくく感じました。
可変ウェイトの効果は絶大
今作から搭載された2個のウェイトの効果は絶大で、ウェイトを入れ替えるだけでまったく異なる性格になります。
重い12gを後ろにセットすると上述のとおり高弾道の球になりますが、ソール中央にセットすると一気に強い球になり弾道も中弾道になります。
スピンも減りLSに似た球質になります。
これまでLSだと難しいけど真ん中モデルでは物足りないと感じていた人にピッタリなポジションです。
打音も変化し、中央に12gをセットした方が締まった打音になります。
DARKSPEED Xの直進性はそのままにロースピンで強弾道の球が打てるとても魅力的なセッティングです。
DARKSPEED X まとめ
DARKSPEED Xは振り抜き性能が上がり簡単に直進性の高い高弾道の球が打て、寛容性も高く多少芯を外しても安心して振っていけるクラブです。
DARKSPEEDの中では真ん中の位置づけですが、ウェイトポジションを変えるとLS風味を味わえるなかなか面白いクラブだと思います。
捕まり過ぎたり右プッシュすることも少なく安定度も高いので、コブラが気になっている人はまずDARKSPEED Xから試してほしいと思います。
Xで高さが足りない場合や捕まらない場合はMAXを、上がり過ぎたりスピンが多い場合はLSを試してみるとよいです。
メジャーブランドと比べて取扱店が少ないので試打できるところが少ないのが本当に残念。
主な取り扱い店は、ヴィクトリアゴルフ、ゴルフパートナー、つるやゴルフ、GDOあたりでしょうか。
GDOではトライショットを使って格安でレンタルできる場合もあるので、GDOを定期的にチェックすることをお勧めします。
低スピン強弾道にやさしさが加わった DARKSPEED LS
個人的に今作の目玉だと思うのがDARKSPEED LS。
ドラコン世界王者のカイル・バークシャーが開発に関わり実際に使用しているモデル。
もちろんロフトなど違いますが、あの飛ばし屋が認めるDNAがぎっしり注ぎ込まれたモデルがDARKSPEED LSです。
徹底した空力モデル
コブラのドライバーは飛距離を追い求めたモデルが多く、設計思想も飛距離に重点を置いたものが多いです。
特にここ数年は空力を意識し空気抵抗を減らす工夫を凝らしてきました。
そのため年々クラブの角が取れ丸みを帯びたデザインになり、ソールのヒール部分も高くなりました。
実際スイングすると圧倒的な振り抜きの良さを感じ取ることができます。
ポンと置いて安定する座りの良さ
外ブラのドライバーは座りが安定しないモデルが多い中、DARKSPEED LSはクラブの座りも考えられています。
クラブをポンと地面に置とグラグラすることなくスッと安定する座りの良さを持っています。
座りが良いとヘッドを目標に向けやすくなり、打ち出しの方向性が安定します。
圧倒的な振り抜き性能
構えた感じはコブラ特有の三角ヘッドが特徴的に見えます。
容積は他のクラブと同じ460ccですが少し小さめに感じます。
スイングするとヘッドがスッと走り、自分の想像よりもはるかに早くヘッドが走ってきます。
前々作のLTDX LS比較ですが、1テンポ、2テンポくらいヘッドが速く抜けていき、ヘッドスピードも1くらい速くなりました。
超ロースピンだけど上がりやすい
弾道はLSらしい強弾道で初速が速くロースピン。いかにもコブラのLSモデルらしい弾道になります。
試打クラブは9°ということもありスピンは2000程度ですが、意外だったのは打ち出し角度が高いこと。
筆者は前作エアロジェットの時は、なかなか球が上がらず相手にしてもらえませんでした。
ですが今作はエアロジェットよりも高い球が出ます。
筆者のエースであるLTDX LSよりも上げやすい印象です。
おそらくヘッド後方に追加された3gのウェイトが貢献していると思われます。
とは言え、LSモデルであることには変わらないので、決して高弾道モデルではないので注意が必要です。
飛距離性能は過去最高
肝心の飛距離ですが、前作よりも確実に伸びています。
恐らく前作よりも高さがでるためキャリーが伸びたのだと思われますが、明らかに飛び性能はアップしています。
飛ばない筆者でもスカイトラックで250yオーバーが頻発し、エアロジェットよりも5yほど伸びていました。
LSモデルとしては最高のやさしさ
LSにしては球が上がることは上述しましたが、左右ブレにも強く振れ幅が小さくなっています。
AI設計によるフェースが10%拡大したことで芯を外しても暴れにくく感じました。
打感も弾く感じはありますが、前作ほど強くはなくフェースに食いつく感じもあります。
エアロジェットはインパクトした瞬間にバンッと離れていく印象が強く、とても扱える感じはしませんでしたが、DARKSPEED LSはその印象はありませんでした。
ただ、LTDXほどの柔らかさがないのが残念に感じましたが、LTDXが極端に柔らかいのでそこは致し方ないところでしょうか。
可変ウェイトも効果大だが、、、
ウェイトが3個になったことで弾道調整の幅が大きく向上したDARKSPEED LS。
標準でソール前方にある12gのウェイトを後方にセットすると明らかに挙動がかわります。
弾道も高くなりスピンも入るようになります。扱いやすさも向上し可変ウェイトの効果は絶大です。
ですが、残念なことにLS特有の球の強さが失われてしまい、少しおとなしいクラブになってしまいます。
LSで安定を求めるならアリな設定ですが、打っていて楽しいクラブを求めるなら12gのウェイトはフェース寄りにセットすべきです。
DARKSPEED LSまとめ
いかがでしょうか。
DARKSPEED LSは圧倒的なカッコよさはもちろん、コブラお得意の飛び性能を正常進化させたモデルになりました。
機能的には前作エアロジェットで盛り込まれたテクノロジーを継承していますが、それぞれが確実に熟成され相乗効果でエアロジェットよりも圧倒的な扱いやすさも手にしました。
なので、特に前作エアロジェットが扱いきれなかった人はぜひ試打してほしいと思います。
確実に違いを実感できると思います。
全体まとめ
真っ黒なカラーリングで圧倒的なカッコよさで話題沸騰中のコブラDARKSPEEDシリーズ。
今作で新たに搭載された可変ウェイトシステムの効果もしっかり感じ取れます。
どのモデルも重いウェイトを後方にセットするとやさしくなり、前方にセットすると強弾道になります。
その違いもかなり大きいので幅広い人に合わせやすいクラブになりました。
各モデルの特徴も明確で違いも明らかなのでモデル選択に悩むこともないかと思います。
圧倒的なやさしさを求めるならDARKSPEED MAX。(この記事では割愛しています)
直進性を求めるならDARKSPEED X。Xは12gのウェイトを前方にセットすると直進性を維持したままLS風の強弾道に変化します。
やさしさの中に強さを求めるならこの設定もありです。
圧倒的な飛びと強弾道を求めるならDARKSPEED LS。とにかくロースピンなのでロフト選びは慎重にした方が良いです。
全モデルともAIフェースの進化もあり、打点ブレにも強くなってやさしさもアップしています。
飛び性能ばかりが目立つコブラですが、今作はやさしさも兼ね備えているので、これまで試したことがない人も是非試打してほしいクラブです。