ゴルフクラブの中で一番消耗が激しいのがグリップです。
グリップは人間とクラブを繋げる唯一の接点であり、クラブに自分の意図を伝える唯一の場所。
そしてクラブから伝わってくる情報を人間に伝える唯一の場所です。
というわけでゴルフのグリップはとても重要なパーツなのですが、それほど重要なパーツと思っていない人が多い気がします。
一番多いのがグリップがすり減りツルツルになってもまったく気にすることなく使っている人。
ツルツルなので、スイングの時にすっぽ抜けないよう無意識のうちに手に余計な力が入ってしまい、スイングに悪影響がでてしまいます。
そこで必要なのがグリップ交換ですが、大体はショップでグリップ購入と同時にお願いするパターンが多いと思います。
グリップ交換代がかからなければそれでも良いかと思いますが、この際自分で交換してみてはいかがでしょうか。
自分で交換すると、下巻の巻き方や重ね方なども自分の好みに調整できたり、気軽に様々なグリップを試せるので自分に一番合うグリップをみつけやすくなります。
グリップもネットで購入すればリアル店舗よりもお得に買えることも多く(あまりに安いショップや怪しい日本語が並ぶショップは除きます)さらにお手軽に交換できます。
一見難しそうに思えるグリップ交換ですが、やってみるととても簡単で慣れてしまえば1本数分で出来てしまいます。
今回は、ゴルフのグリップ交換の方法と、必要な道具、なくてもできるけどあった方が良い道具をまとめましたので、お時間のある方はぜひご覧ください。
ゴルフグリップ交換に必要なもの
グリップ
真っ先に必要になるのがコレ。
グリップには重さや太さ、硬さなど様々な種類が販売されています。
色やデザイン、硬さなどはお好みで選んで問題ありませんが、大切なのはグリップの重さです。
グリップの重さが新旧で違い過ぎるとスイングでの振り心地が変わってしまいます。
なので、最初はできるだけ今使っているものと同じくらいの重さのグリップを選びましょう。
一般的にグリップの重さは50g程度ですが、純正グリップなどでは40gといった軽量グリップが装着されている場合があります。
初めてのグリップ交換で今ついているグリップの重量がわからない場合はメーカーのWEBサイトやカタログに載っていることが多いのでチェックしてください。
また、グリップが太くなれば重くなる傾向があり、ミッドサイズで64g程度になります。
グリップには内径の大きさが3種類ありM58→M60→M62の順で内径が大きくなりますが、とりあえずM60を選んでおけばOKです。
あと、グリップにはまん丸の形状の「バックラインなし」のタイプと、握った時に指が当たる部分に少し膨らみ(引っ掛かり)を持たせるために筋を入れた「バックラインあり」のタイプがあります。
バックラインがあるとアドレスした時グリップを握る基準にでき、フェースの向きを一定にさせやすくなります。
ただ、テーラーメイドやピンなどカチャカチャ機能付きでシャフトが回転するタイプにバックラインアリのグリップを使うと、カチャカチャで調整した時にバックラインが変なとこに来てしまい違和感の元になるので、シャフトが回転するタイプのカチャカチャを使用している人はバックラインなしの方が良いです。
(もうすでに調整が終わっていればバックラインありでもOKです)
下巻テープ
いわゆる両面テープです。
メーカーによって薄いものから厚いものまで様々ですが、おすすめはバッファローの下巻テープ。
適度な厚さがあり扱いやすく、溶剤との相性も良いのかグリップも差し込みやすいです。また、交換の際に糊残りが少なく剥がしやすいのが特徴です。
おそらく大手量販店でも使われていることが多いと思います。
グリップカッター
古いグリップをシャフトから剥がすときに使います。
グリップに切り込みを入れるカッターで、刃が専用の形状になっていてシャフトにキズが付くのを防いでくれます。
普通のカッターでも作業は可能ですが、誤ってシャフトにキズを付けてしまうと最悪シャフトをダメにしてしまうので、専用のグリップカッターを使うのが安心です。
溶剤
グリップを差し込む際に、下巻テープ表面の接着剤を少し溶かしてグリップを差し込みやすくする溶液です。
グリップ交換溶液の名前で専用のものが売られていますが、おすすめはホワイトガソリン。
コスパも良く、専用のものに比べて差し込みがラクに行えるので作業がはかどります。
ハサミ
下巻テープをカットするときに使います。
普通のハサミでOKです。
ウェスやティッシュ
漏れ出した溶剤やクラブについたテープの接着剤をふき取るのに使います。
古い両面テープを溶剤で溶かして拭う時にも使います。
作業はティッシュでもできますが、ティッシュはちぎれやすく作業性が落ちるので、ウェスタオルかボロ布などあると良いです。
最低これだけあればグリップ交換できますが、作業を快適にするために下記の物も用意できると良いかと思います。
ゴルフグリップ交換であると便利なもの
計り
グリップの重さを量るのに使います。
グリップは製造公差があり、50gと表記されていても±2g程度の誤差があります。
グリップの重さを揃えたり、新旧のグリップの重さを量るのに1台あると便利です。
高価なものは必要なくキッチンスケールで十分です。
マジック・ペン
シャフトにテープを巻く場所の目安となる印をつけるために使います。
ペンでなくてもグリップの長さの目安が付けられればなんでも良いですし、指でグリップの位置を抑えながらテープを巻いてもOKです。
また、グリップを差し込んだ際に、ここまで差し込むという目印をつけるために使うこともあります。
というのは、特にラバーグリップなどは差し込むときに強く伸ばすと長くなり、ギュッと圧縮しながら差すと短くなります。
これにより長さと太さが変わってしまうので、装着前のグリップで目印を付けておくとこういったことが防げます。
じょうご・ロート
溶剤をグリップに入れる時に使います。
100均で十分です。
じょうごでなく溶剤をボトルにいれて使う人もいますが、個人的にじょうごの方が楽かなと思います。
カップもしくはボトル
溶剤を移すときに使います。
100均で売っている200cc程度のもので十分です。
計量カップでも良いです。
プラスチックは溶剤で割れたり変質することがあるので注意です。
ティー
グリップに溶剤を流しいれる時にグリップの穴から溶剤が漏れるのを防ぎます。
ティーでなくても穴を塞げればなんでもOKです。
指で穴を押さえればなくても大丈夫ですが、あると少しラクにできると思います。
バイス(万力)
グリップを差し込む際にバイスで固定すると差し込みやすくなり、真っすぐ差しやすくなります。
無くてもできますが、あると一気に作業がラクになり仕上がりもキレイになりやすいです。
安いもので十分ですのであった方が良いです。
僕は下記のバイスを使用しています。挟む部分にゴムパーツが付いているのでシャフトをキズつけることなく作業できます。
ワンタッチボタンでシャフトの着脱もアッという間にできます。
ただ、バイス自体を固定するパーツが緩みやすいのが弱点ですが、グリップ交換程度なら問題ないです。
作業台
ワークデスクとかワークベントとか呼ばれているDIYでよく使われる作業台です。
バイスの固定や作業台として使えるのであると便利です。
使わないときは折りたたんでおけるものも多く価格も安いので1台あってもよいと思います。
ドライヤー
古い下巻テープが剥がしにくい時に使います。
ヒートガンがあると良いのですが、ドライヤーでも十分です。
年月の経ったテープや薄いテープ、テーラーメイドの標準グリップの下巻テープは剥がしにくいです。
でも、ドライヤーがなくても溶剤を付けて拭けば取れやすくなるので、なくても全く問題ありません。(笑)
道具編まとめ
いかがでしょうか。
専用工具的なものはグリップカッター程度で、あとは身近にあるものや100円ショップで買えるものばかりです。
もちろん上にあるものでなくても用途を満たせばなんでもOKです。
下巻テープやホワイトガソリンはちょっと特殊かもしれませんが、これがないと作業できないのでぜひ用意してください。
ちょっと長かったですが道具編はここまでです。
次は交換方法ですが、記事が長くなったので交換方法は別記事にしますね。
では。